楽器博物館

アンデス浜松

2024年12月03日 11:33



楽器博物館

翌日、リサと私は浜松市楽器博物館に向かった。南米の楽器を見てみたいというリサの提案で、コンサートの前に少し予習をしようという計画だ。

エントランスでチケットを購入し、中に入ると世界中の楽器が並んだ広い展示フロアが広がっていた。その中でも、「南米の楽器」というコーナーが特に目を引く。そこには、ケーナやサンポーニャ、チャランゴなど、色鮮やかで特徴的な楽器が展示されていた。

「見て!これがサンポーニャだよね。」リサが指さす先には、長短さまざまな管を束ねたサンポーニャがあった。「思ったより大きいんだね。でも、この管からどうやって音が出るんだろう?」

「確かに。」私は説明パネルを読みながら答えた。「これ、竹で作られてるんだ。音を調整するのに技術が必要なんだって。」

その隣にはケーナが展示されていた。細長い管状の楽器で、シンプルながらも美しかった。

「これがケーナね。ボリビアのフォルクローレでよく使われる縦笛って、美咲が言ってた。」リサは興味津々でガラスケースに顔を近づけた。「これ、音色が切なくて力強いんだって。早く本物を聴きたいな!」

「ほんとだね。コンサートで実際に演奏を聴いたら、もっと感動しそう。」私もリサと同じ気持ちだった。

展示を見終えた二人は、ミュージアムカフェで一息つくことにした。窓からは楽器博物館の外が見え、穏やかな午後の光が差し込んでいる。

「ねえ、この楽器博物館の上の階が音楽工房ホールなんだよね。」リサが嬉しそうに言った。「来週、いよいよここでコンサートだなんて、ちょっと特別な感じがする!」

「ほんとだね。」あなたはコーヒーを一口飲みながら答えた。「こんな場所で南米の音楽が聴けるなんて、なんだか不思議な縁を感じるよ。」

「美咲に感謝だね。」リサは笑顔で続けた。「あのメールがなかったら、3人アンデスのことも知らなかったし、こんなにワクワクする気持ちにもなれなかったかも。」

「そうだね。」私も頷いた。「来週が待ちきれないな。きっと最高のコンサートになるよ。」

二人はカフェでコンサートの日の話に花を咲かせながら、楽器博物館を後にした。来週、この場所で再びアンデスの風を感じることを想像しながら、心が弾むような帰り道だった。

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