第9話: パタゴニアの風を感じて

第9話: パタゴニアの風を感じて

第9話: パタゴニアの風を感じて


氷河ツアーが終わり、私たちはパタゴニアの広大な自然の中で最後の数日を過ごすことに決めた。これまでの旅の疲れもあって、今日は何もせずに自然の中でリラックスすることをリサと話し合った。

「ここにいると、ただ風に吹かれているだけで幸せだよね」とリサが言いながら、草原にブランケットを広げ、二人で寝転がった。目の前には、遠くに広がる山々と青い空、そしてその中をゆっくりと流れる雲。私たちはただ静かにその風景を見つめていた。

「ねえ、あの雲、動物みたいに見えない?」とリサが空を指差し、笑いながら言った。私はその雲をじっと見つめて、「うん、たしかに羊みたいだね」と答えた。自然の中でこうして何も考えずに過ごす時間は、私たちにとって何よりの贅沢だった。

風がそよそよと吹く中、私たちはお互いのこれまでの旅を振り返った。リサは「この旅で本当にリフレッシュできたね。日常のストレスから解放されて、心が軽くなった気がする」としみじみと話した。私も同じ気持ちで頷き、こうして自然の中でのんびり過ごせる時間がどれだけ貴重かを改めて感じた。

夕方になると、空が夕日に染まり、赤やオレンジのグラデーションが広がっていった。「この夕日、すごくきれいだね。まるで映画のワンシーンみたい」とリサはカメラを構え、夢中でシャッターを切った。私たちはその夕日を最後まで見届け、日が完全に沈むまでずっとその場に座り続けた。

「明日でこの旅も終わりだね」とリサがつぶやいた。「寂しいけど、またこうしてどこかでのんびりできる日が来るといいね」と、私は彼女に笑顔を向けた。

夜、私たちは最後の夜をキャンプで過ごし、焚火を囲んで静かな時間を楽しんだ。パチパチと燃える火の音と、遠くで聞こえる夜の虫たちの声が私たちを包み込んだ。

アンデス浜松
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