アンデス浜松

サンティアゴのチャンス

リャマくんとフラミンゴちゃんは、バルパライソから旅を続け、ついにサンティアゴに到着しました。しかし、旅の途中でお金が尽きてしまい、少しでも稼ごうと公園で演奏を始めました。二人は心を込めてケーナとチャランゴを奏でましたが、忙しそうに歩く人々は誰も立ち止まってくれません。お腹がすいて、疲れも感じ始めた二人は、どうしたらいいか途方に暮れていました。




そんなとき、一人の男がゆっくりと近づいてきました。彼は落ち着いた雰囲気の中年男性で、リャマくんたちの演奏をしばらく聴いていたようでした。

「ここで演奏してても、なかなかお金にはならないよ。」その男は優しい声で言いました。「でも、君たちは本当にいい腕をしている。もしよかったら、今夜うちの大衆酒場で演奏してみないか？」

リャマくんとフラミンゴちゃんは驚きましたが、すぐにその提案を受け入れることにしました。男は自分がサンティアゴの下町にある大衆酒場を経営していることを話し、彼らに店の場所を教えてくれました。

「お客さんたちは音楽が大好きで、仕事帰りに一息つきに来るんだ。君たちの演奏をきっと気に入るはずだよ。それに、食事も用意するから、心配しないでおいで。」

その言葉に勇気づけられた二人は、再び元気を
取り戻し、夜の演奏に備えて酒場へと向かいました。大衆酒場の温かい光に包まれながら、新たなチャンスが訪れたことに感謝し、リャマくんとフラミンゴちゃんは、これからの演奏に全力を尽くすことを心に誓いました。



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